効果
ちょうはつ を使われたポケモンは、次の3ターン変化技を一切使えなくなり、攻撃技しか選択できない。効果は使用ターンから即時発動するが、そのターンにすでに選ばれていた技はキャンセルされない。次のターンから完全ロックがかかる。
封じられる技の種類は思っているより多い:
- 回復(じこさいせい、つきのひかり、はねやすめ)
- 状態異常(どくどく、おにび)
- 積み技(つるぎのまい、わるだくみ、りゅうのまい)
- 場作り(トリックルーム、おいかぜ)
- 流し・粘り(まもる、みきり)
Champions環境でちょうはつが特に強い理由
Champions環境では状態異常が全体的にナーフされている。でんじは の完全麻痺率は25%から12.5%に低下、ねむりごな は3ターン上限、こおり状態にも3ターン制限がある。一方、ちょうはつの「強制封技」はこれらのナーフと完全に独立したメカニズムで、一切影響を受けていない。電磁波の12.5%全停止に賭けながら戦うより、確実に機能するちょうはつの相対的価値は、スタンダード構築と比べてこの環境では明らかに上がっている。
数字で見る実際の価値
シングルのブラッキーで考えてみる。こちらの攻撃ポケモンが毎ターン30%のダメージを与えられるとして、相手は満月のつきのひかりで毎ターン50%回復する。回復がある限り絶対に突破できない。ちょうはつで3ターンロックすれば、Umbreonはイカサマしか使えなくなり、3ターンで合計90%近いダメージを蓄積できる突破窓が生まれる。ダブルのトリックルームも同じ話で、TR下では素早さ60のポケモンが素早さ130の自分より先に動く。ちょうはつでTR展開を事前に止めれば、「毎ターン後攻」が「毎ターン先攻」に変わる。
採用するポケモン
ダブル:場作り封じのサポート役
ギャラドス はこの環境で最も使用率の高いちょうはつ使いのひとつだ。いかく で登場時に相手の攻撃を下げ、同じターンにちょうはつで回復・まもる・場作りをすべて封じる。1匹で2種類の妨害を同時にこなせる。でんじは との組み合わせも強力で、完全麻痺が成立しなくても、素早さ半減と変化技封じが重なれば相手に取れる行動の選択肢がほぼなくなる。
エルフーン はトリックルーム対策の最終回答だ。いたずらごころ によりちょうはつが+1優先度になる。ブリムオン がTRを展開しようとした瞬間、Whimsicottは速さ関係なく先行できる。TR展開役がちょうはつを受けた時点でTRは貼れず、速反軸全体が崩壊する。ただしPranksterはあくタイプには完全無効なので注意(後述)。
イッカネズミ の立ち回りはさらに巧妙だ。このゆびとまれ でダメージを自分に集めながら、同時にちょうはつで相手サポートの変化技を封じる。相手は「Mausholdsを殴る(アタッカーの手を無駄にする)」か「サポートを諦める(変化技はすでに封じられている)」の二択を迫られる。Mausholdの構成の約31%がちょうはつを採用している。
レパルダス も同じくPrankster持ち(素早さ110)で、より攻撃的なテンポを作れる。特定のサポートポケモンへの先発対面に向いている。
シングル:消耗戦崩し
ブラッキー にちょうはつを持たせる構成は面白い逆説がある。消耗戦の核であるUmbreonが、相手の消耗戦を崩すためにちょうはつを使う。お互いにちょうはつをかけ合って変化技が封じられたとき、どちらの攻撃技でダメージを与えられるかの勝負になる。イカサマ は相手の攻撃種族値を参照するので、高攻撃ポケモン相手に特に刺さる。
ゲンガー(素早さ110)やジャローダ(素早さ113)のような高速アタッカーも特定対面のテック技としてちょうはつを採用する。相手が消耗戦を展開する前の初手、またはりゅうのまいを積ませる前に封じるのが目的だ。
使い方
ダブル:初手の決断
チームプレビューでリキキリン・ブリムオン・ヤレユータン が見えたら、1ターン目の行動にはかならず「TRを阻止する」プランを組み込む必要がある。具体的には2つのルートがある:
- Pranksterルート(Whimsicott / Liepard): TR展開役に+1優先ちょうはつを打ち、パートナーはねこだましか攻撃で反対側を処理する。相手のサポート2枚を同一ターンに無力化できる。
- 速度勝負ルート(Pranksterなし): 最速のちょうはつ使いを先発させ、相手の展開役より素早さが上であることを祈る。速度負けするならTRが貼られるリスクを受け入れつつ、プレッシャーでTRを使わせない方向にゲームプランを切り替えるのも選択肢だ。
Fake Out+Pranksterちょうはつの二択崩しは最も効率のいい封じ方だ。Fake Outで一方の行動を封じ、同ターンに+1ちょうはつでもう一方の変化技を封じる。相手のサポート枠2つが同時にシャットダウンされる。Mausholdとwhimsicottがこのダブルコアを担うチームタイプが多い。
シングル:タイミングの見極め
相手が消耗型・積みポケモンを出してきた瞬間がちょうはつの最適タイミングだ。どくどく を1回受けてから、つるぎのまい を1積みされてから——ではなく、出てきた時点ですぐに封じる。ちょうはつの価値は「事前阻止」にある。りゅうのまい +1の後でちょうはつを打っても、積んだ能力値は消えない。
もうひとつの使い方:明らかに不利対面でも、3ターン攻撃技縛りで相手の消耗計画を崩しながら、こちらの切り返し役が出てくる時間を稼ぐ。
3ターンのカウントダウンを管理する
3ターンはあっという間に過ぎる。ちょうはつが切れた瞬間、相手はじこさいせいやどくどくをすぐに使える状態に戻る。3ターン以内に優位を作れなければ、ちょうはつは問題を先送りしただけで何も解決していない。かならずカウントを意識しておくこと。
コツと戦術
最もよくある初心者の失敗:後出しちょうはつ
ちょうはつの最も多い誤用は、積みが完了した後で使うことだ。相手がりゅうのまいで+1を積んだ後にちょうはつを打っても、上昇した攻撃・素早さは消えない。これ以上積ませないことはできるが、相手はすでにその能力値で攻撃技だけで突破できる状態になっている。ダブルでも同じで、トリックルーム がすでに貼られていればTR展開役にちょうはつを打っても無意味だ。ちょうはつは積みや場作りの前に打つものであって、その後の反応として使うものではない。
構築段階でTR軸や積みエースが見えているなら、そのポケモンが出てきた初ターンに即座に打つ。動いてから打とうとしても遅い。
ちょうはつ後の攻撃圧力が不可欠
まもる を封じるのは強力に見える。しかし攻撃が相手に本当のプレッシャーを与えられない場合、相手は3ターン殴られ続けて、ちょうはつが切れたら元の消耗戦に戻るだけだ。ちょうはつ自体はダメージを与えない。ちょうはつで作った窓をこちらの攻撃で活かせなければ、3ターン無駄にしたも同然。必ずちょうはつと攻撃圧力をセットで運用すること。
把握しておくべき3つのカウンター
第一に、いたずらごころ によるちょうはつはあくタイプに完全無効だ。ガオガエン・サザンドラ、そして レパルダス 自身も——Pranksterで発動した技はあくタイプには吸収され、効果ゼロになる。WhimsicottがIncineroarにちょうはつを打っても何も起きないし、行動を1回無駄にするだけだ。
第二に、マジックミラー による反射。エーフィ と ブリムオン がよく持つ特性で、ちょうはつが使用者に跳ね返り、自分自身が変化技を封じられてしまう。シングルでEspeonにちょうはつを打つのは定番の誤プレイだ。魔法の鏡を持つポケモンにはまず物理・特殊攻撃で対処し、ちょうはつは直接打ち込まないこと。
第三に、メンタルハーブ による即時解除。ちょうはつを受けたターンに自動で回復する道具で、TRパーティがHattereneに持たせてちょうはつ対策にするのはよくある構成だ。ちょうはつ1回だけを唯一の妨害手段にしていると、そのやつを無効にして普通にTRを貼られる。対策は、ちょうはつと同時に十分な攻撃圧力をかけ、こころのハーブを消費した後でも安全にTRを貼れないような状況を作ること。妨害単体ではなく、妨害+攻撃のセットで機能させる。