効果
だくりゅう は特殊みずタイプ技で、威力90、命中率85。ダブルバトルで重要なのは全体技という点——相手の2体同時に命中し、それぞれ約30%の確率で命中率が1段階下がる。ダブルの全体技は威力が0.75倍になるが、2体を同時に巻き込める効率と、命中率を崩す副効果の合わせ技が独特の価値を生む。
命中率-1段階とは何を意味するか?命中率100%の技が実質約75%の命中率になる。ガブリアス のストーンエッジや、サザンドラ の高威力低命中技が突然信頼できない技に変わる。その「空振るかもしれない」という圧力は、相手の行動選択に直接影響する——外すくらいなら引いた方がいいと迷わせる、この逡巡がお前のターン得をする。
なみのり との比較が分かりやすい。Surfは命中率100%、威力90、副効果なし。だくりゅうは命中率85%だが命中率低下の圧力を持つ。雨パでは両方使われていて、どちらを選ぶかは安定した火力を優先するかフィールド圧制を優先するかによる。
雨天下ではみず技の威力が1.5倍になる。これがだくりゅうが雨パに採用される根本理由だ。
採用するポケモン
ニョロトノ(29%)は雨パの天気設置者として有名だが、攻撃的な存在感も持ちたい場面でだくりゅうを採用する。全体攻撃で命中率を崩せるから、ただの天気設置要因で終わらない。
ミロカロス(29%)は高い特防を活かしながら攻撃参加するポケモン。だくりゅうで2体を同時に揺さぶりつつ命中率圧力を与えられると、純粋なタンク以上の働きができる。
カメックス(23%)はあめうけざらやとつげきチョッキ型の耐久構築にも採用される。守りに徹するセットでもだくりゅうを通せばチップダメージと命中率ダウンを一枚で稼げる。
ハラバリー(19%)は電気/水の特殊アタッカーで、両サイドを叩ける全体水技としてだくりゅうを扱う。でんき技との組み合わせで2体に対して継続的なプレッシャーを維持できる。
シャワーズ(13%)はねがいごとなどサポート的な役割が多いが、全体技によるかく乱が欲しいセットでだくりゅうを選ぶことがある。
ヤドキング(13%)はスペシャルアタッカー兼サポートで、全体技の選択肢としてだくりゅうが補完になる。
ペリッパー(12%)はそもそも攻撃性能に重きを置かない天気枠なので、だくりゅうの採用率が低いのは自然だ。
ブロスター(6%)はメガランチャーで波動技を強化できるが、だくりゅうは波動技に該当しないためみずのはどうに劣る。使用率が低い理由はここにある。
使い方
ダブルバトルでの全体技の価値は「1ターンで2体を動かすこと」にある。だくりゅうを使うなら、2体にダメージを与えながら命中率低下のチャンスを両方に引けるタイミングを狙おう。
ねこだまし サポートとの組み合わせは定番。味方がFake Outで一方を止めている間にだくりゅうで全体技を打てば、止められていない方を実質的にフリーで叩ける。止められた方も0.75倍とはいえダメージと命中率低下ロールが入るため、まったく無駄にならない。
命中率ダウンが最も輝くのは、相手が低命中率の高威力技に頼っているポケモンを使っているとき。ストーンエッジやドラゴンダイブを持つアタッカーに命中率-1を引けると、それらの技が実質危険な賭けになる。相手はその技を打つか引くかを迫られ、どちらの選択も何かしらのコストを伴う。
コツと戦術
だくりゅう自体の命中率85%は見落としがちな弱点だ。全体技がエアプレーになると、両方にダメージを与えられずにターンを丸ごと失う。KOを確認しなければならない回合では外れるリスクを抱えたくないので、安定命中技と使い分けること。
命中率ダウンは交代で解除されるし、くろいきりでリセットもできる。2〜3ターン先のプランを「相手が-1命中率のまま」という前提で組まないこと。圧力は今のターンと次のターンに効く窓だと捉えよう。
天気競争が起きると話が変わる。相手にひでりやすなおこしの天気設置者がいて、雨を上書きされると水技の1.5倍ボーナスが消える。だくりゅうが雨なしで正当化できるかどうかはセット全体のバランスによる。天気維持の見込みがないなら、Surf以外の技も見直すべきタイミングだ。
両サイドに命中率低下を引けた場面はだくりゅうの理想形。相手の2体がどちらも次の行動を「外すかもしれない」という不確実性の中で選ばなければならず、この情報の揺らぎがお前に有利に働く。数字だけでなくこの場面の緊張感がだくりゅうの本当の価値だ。