効果
ノーガードは持ち主が使う技の命中率をすべて100%にし、命中率・回避率の補正を完全に無視する。同時に持ち主を狙う技の命中率も同様に100%になる。
この特性がカイリキーにとって重要な理由はばくれつパンチにある。通常の命中率は50%——普通なら高リスクな賭けになる技だ。ノーガードがあれば全部が変わる:威力100・かくとうタイプ・必中・命中時必ず混乱。混乱状態のポケモンは毎ターン50%の確率で自分を攻撃してしまう。これが1つの技スロットで実現できる継続的なプレッシャーの大きさだ。
デメリットも本物だ。相手がMachampを狙う技も命中率チェックを飛ばすので、きあいだま(通常70%)やストーンエッジ(通常80%)が必中になる。これは理論上のリスクではなく、実際にMachampを狙うと使われやすい技がいくつかある。
採用するポケモン
カイリキー(採用率92%)はノーガードの象徴的な使用者。セット全体がDynamic Punchを核として組まれており、れいとうパンチやかみなりパンチなどのサブ技も必中が保証されて使いやすくなる。現在のフォーマットでMachampにとってこれ以上適した特性はない——Dynamic Punchの命中保証こそがMachampの競技的な存在意義だ。
ゴルーグ(採用率72%)も同様の恩恵を受ける。主要な攻撃手段が不安定——ストーンエッジは通常80%命中、きあいパンチは被弾すると失敗するという別のリスクがある。ノーガードはStone Edgeの命中問題をきれいに解決し、飛行・ほのおタイプへの確実な打点になる。Focus Punchのほうは「被弾すると失敗」という条件がノーガードでは解決されない点に注意が必要だ。
使い方
ノーガードは起動が不要なパッシブ特性——フィールドに出た瞬間から有効になる。MachampがいればDynamic Punchは必中。それだけのことだが、実戦での意思決定は少し複雑になる。
後出しタイミングには普通より慎重さが要る。相手の現在のポケモンや後出し候補が低命中率の技を持っているか確認しておこう。きあいだま持ちがいるなら、Machampが出た瞬間に100%命中の脅威になる。
混乱はポケモン交代で消える。混乱したポケモンを引いて別のポケモンと交代すれば混乱が消える。つまりDynamic Punchが最も効くのは「相手に安全な交代先がない」状況だ。
コツと戦術
Dynamic Punchの混乱は継続的なプレッシャーだ。 混乱中のポケモンは毎ターン50%の自傷リスクを抱えている。「混乱したからあとは任せた」という発想は危ない——混乱していても自分が有利な乱数を引き続けられれば相手は十分に機能する。混乱を維持しながら確実にダメージを積み重ねることが重要だ。
低命中率の変化技も両方向で100%命中になる。 さいみんじゅつ(通常60%)でMachampを狙っても必中。逆にMachampがHypnosisを持っていれば相手への命中も保証される。例外なく双方向に適用される。
ノーガードはつじつまあわせの「被弾で失敗」問題を解決しない。 きあいパンチが失敗するのは命中率の問題ではなく、行動前に攻撃を受けるという順序の問題だ。ノーガードでは対応できない。ゴルーグでFocus Punchを使いたければ、そのターンに被弾しない手段(まもる・味方のねこだまし・相手の行動手段を事前に潰すなど)が別途必要だ。
ノーガード持ちには低命中率技が必中になって刺さる。 チームプレビューで相手のStone Edge・Focus Blast・ふぶき持ちを確認しておこう。MachampやGolurk相手ならそれらが100%命中するので、後出しのタイミングと交代順を慎重に考えよう。