効果
ひでり は使用者が場に出た瞬間に晴れを発生させ、5ターン持続する。行動ターンを一切消費しない。晴れが続く間:
- すべてのほのおタイプのわざ(物理・特殊)のダメージが×1.5;みずタイプのわざは×0.5;
- ソーラービーム / ソーラーブレード はチャージターンをスキップして即座に発動;
- ようりょくそ ですばやさが2倍;サンパワー でとくこうが×1.5(毎ターンHP1/8消費);
- 相手の あめふらし および すいすい による雨の恩恵がすべて無効化される。
数字で確認しよう。 リザードン Mega Y(とくこう159、リザードナイトY と ゼンブイリング により ひでり に固定)が だいもんじ(基本威力110)を使った場合を例に取る。ダメージ乱数は85〜100%を16段階で変動する。晴れなしでは最高乱数でも無振り相手のHPを約67%しか削れない。×1.5の晴れ補正がかかると、その同じ乱数がほぼ100%以上に達する——「高乱数で圏内に入る」から「ほぼすべての乱数で確定1発」へとラインが変わる。これが晴れの本質だ。少しダメージが増えるだけではなく、一撃圏の境界線そのものを書き換える。
ようりょくそ の効果も同様に大きい。フシギバナ の基本すばやさは80。晴れ下では実質160相当に達し、スカーフなしの マニューラ(125)や ガブリアス(102)を含むほぼすべての高速アタッカーを抜ける。しかも 能力ポイント をすばやさに一切振らずにだ。
手動で にほんばれ を使う場合との差はたったの1ターン。だがその1ターンに攻撃が1回分入る。Lv50のダメージ計算では、その1発が次のターンに天気争いができる側を決定することが少なくない。
採用するポケモン
天気発生役
- コータス(ひでり):物理耐久に種族値が全振りされており(ぼうぎょ135)、専用晴れ張り役の中では最も場持ちがいい。シングルでは ステルスロック で削りを蓄積するか、交代の起点を作る。シングルでの役割は「出てきて晴れを張り、1発耐えて引く」に尽きる。ダブルでは相手が火力を分散せざるを得ないため、より長く場に残れることが多い。物理ぼうぎょへの 能力ポイント 投資を厚くすることで晴れの持続ターンを伸ばせる。
- キュウコン(カントー、ひでり):すばやさ100という速さを活かして相手より先に動ける場面がある。おにび によるやけどと さいみんじゅつ による眠りで妨害役をこなす——Championsルールではねむりは最大3ターン、まひも12.5%の確率でしか行動を完全に封じないため、過信は禁物。このポケモンの強みは柔軟な立ち回りにあり、種族値の高さではない。
- リザードン Mega Y(リザードナイトY 使用):決定版。メガシンカ によって特性が ひでり に固定され、とくこう159でありながら天気張りと最大火力を1枠で両立できる。晴れパにおいて メガストーン 枠をここに使う効率は他の何者にも代えがたい。
晴れ恩恵役
- フシギバナ(ようりょくそ):ダブルで コータス と組む教科書的パートナー。晴れ下ですばやさ160に達し、せいちょう で1ターンに攻撃・とくこうを両方2倍にし、次のターンに基本威力120の ソーラービーム をノーチャージで撃てる——登場から2ターンで全抜き態勢が整う。Mega Charizard Y が持つみず弱点も持ち合わせていないため、組ませたときの補完が本物だ。
- ドレディア(ようりょくそ):シングル向け。ちょうのまい 1積みと晴れ補正のすばやさで全抜きを狙える。ねむりごな を相手より先に打てれば有利交換を強制できる。物理耐久が紙なので、晴れがすでに張られた状態で後出しするのが基本。
- ヘルガー Mega(サンパワー):晴れ+サンパワー でとくこうが極限まで跳ね上がる。ただし毎ターンHP1/8消費するため、5ターンの晴れが終わる頃には特性ダメージだけで5/8のHPが失われている。先発ではなく、あと2〜3体倒せば勝ちという終盤の締め役として使うのが正しい。
使い方
シングル:天気の取り合い
天気ミラーでの核心的なルールは1つ。最後に天気使者を場に出した側が天気を制する。シングルの基本フロー:
- ターン1——ひでり 使用者を場に出して晴れを張り、すぐに攻撃するか引く;
- 相手がどこかのターンで あめふらし か すなおこし 持ちを後出しして天気を上書きする;
- 判断の岐路:ひでり 使用者を呼び戻して晴れを再展開するか(交代コストを使うが晴れが5ターン延びる)、それとも相手の天気使者を今すぐ倒しにいくか?
相手の天気使者が削れているなら倒しにいくのが正解——以降ずっと天気を失うリスクが消える。まだ体力が多ければ晴れを再展開する価値がある。特に自分のほのおタイプが相手の天気下では×0.5で打つしかない状況では尚更だ。すでに3ターン晴れを使えているなら十分な恩恵を得ているが、1ターン目に即覆えされたなら、相手の天気使者への確定打を持っているかどうかが勝負を分ける。
ダブル:同時登場のコンビネーション
理想的なダブルのターン1:コータス と フシギバナ を同時に繰り出す。コータス の登場で晴れが張られる——それ以上何もする必要はない。フシギバナ はすばやさ実質160でノーチャージの ソーラービーム を即座に撃ちこむ。相手は晴れが張られたターンに同時に特攻159相当の圧力を受けることになる。
より安全にするためのサポート:ねこだまし(ガオガエン など)で相手の1体をターン1封じることで、コータス が即倒されずに晴れを「活用」できる状態を確保できる。ワイドガード は相手の全体技から2体同時に守る。
注意点:じしん はダブルで味方に当たる。コータス は地面免疫を持っていない。範囲わざの選択にはこれを織り込んでおくこと。自分の フシギバナ が地震を使って コータス を巻き込まないように注意が必要だ。
コツと戦術
5ターンクロックを意識せよ。 晴れ下で交代・回復アイテム・無ダメージの補助わざに使ったターンは、×1.5ほのお火力で攻撃できたはずのターンを捨てたのと同義だ。試合前にターン1〜5の行動プランを組んでおき、1〜3ターン目に最大火力を叩き込み、4〜5ターン目で掃除か強制交代を行うことを目標にする。セットアップわざを晴れ下で挟む場合は、時間切れ前にリターンが返ってくるかどうかを必ず計算すること。
天気上書きへの対策。 すなおこし や あめふらし の後出しは即座に晴れを上書きする。選出画面 で相手の天気使者を特定し、最優先の撃破ターゲットとして扱う。チームに ひでり 持ちを2体(Mega Charizard Y+コータス など)入れると再展開の保険になるが、その分スロットが2つ取られる——2体目のアタッカーを入れる案と天秤にかけること。
ノーてんき と エアロック は使用者が場にいる間すべての天気効果を無効化するが、天気の残りターン数自体は消さない。倒せば晴れのカウントが残っている分だけ即座に再開する。ノーてんき が出てきても焦らなくていい——倒せば晴れは止まったところから再開される。
初心者の落とし穴:葉緑素の後出し順を間違える。 晴れパで最も多いミスは、ようりょくそ 持ちを場に出してから ひでり 使用者を出すことだ。すばやさの計算はターン開始時に行われるため、ようりょくそ 持ちが晴れのない状態で場に出たターンはすばやさが通常値のままになり、相手の速いポケモンに先手を取られてそのまま倒されることがある。正しい順番はシンプルだ: まず ひでり 使用者を出して晴れを張り、その後(ダブルなら同時に)ようりょくそ 持ちを出す。これで最初の行動ターンからすばやさ2倍の恩恵を受けられる。大事な試合でこの順番を一度間違えると、二度と忘れない。
ハードカウンター:おわりのだいち. Primal グラードン の おわりのだいち は ひでり とは別物だ。他のどんな天気でも上書きできず、みずタイプのわざのダメージを×0.5にするのではなく文字通り0にする。現在の ランクバトル レギュレーションで使用可能な場合、あめふらし で上書きしようとしても無意味だ。答えはグラードンを倒すことのみ。通常の ひでり にはそんな耐性はない——どんな天気後出しでも即座に上書きされる。晴れが続いているからといって盤石だと勘違いしないこと。