基礎 Hook:選出画面のあの瞬間、あなたはすでに賭けをしている
ガブリアス のパクり配分を貼り付けて試合が始まり、相手が初手に れいとうビーム を撃ってきた。倒れるか倒れないかは、その瞬間にもう決まっている——あなたの動体視力じゃなく、66点の 能力ポイント が正しい場所に入っていたかどうかで。配分とは「バーを埋めて数字をきれいに見せる」ことじゃない。対戦が始まる前に、これから来るすべてのターンに張る賭けだ。このレッスンが答える問いはひとつ:その66点はどこに置くべきか。
基礎 Core:最低限の正しいメンタルモデル
今日から使える3つの事実:
- プールは固定。 各ポケモンに与えられる 能力ポイント は 66点、1ステータスあたり上限 32点、個体値は全31固定、レベル50。ここに振った点はあそこには振れない——1点ごとに機会コストがある。
- 順番が命。 まず「絶対に耐える/絶対に倒す」下限を固める → 次に素早さのラインを合わせる → 残りを振る。逆にはできない。下限と素早さで食われる点数は決まっていて、残りが初めて自由に使える枠になる。
- 1点ごとに理由を言えること。 「なぜここに振るのか」が言えない点は無駄遣いだ。
中級 Worked → Faded:実数値まで計算する
フル解説(モロバレル、ダブルス後ろ枠サポート):
- ステップ1、下限を固める。 相手の ガブリアス の じしん を1発耐えたい。ダブルスでは地震は全体技なので、単体へのダメージは ×0.75——数値ほど怖くない。BadgeCoach でリバースエンジニアリング:HP+防御を積んで、ダメージ乱数16段階のうち最高乱数(100% roll)でも落ちない状態にする。これが「確定耐え」。HP と防御合わせて 40点 前後かかるとしよう。
- ステップ2、素早さを合わせる。 モロバレル はもともと遅い。素早さは一切振らない——0点。仕事は キノコのほうし と いかりのこな を打つことで、トリックルーム 下の味方と合わせるなら遅いほうがむしろ強い。素早さは0点。
- ステップ3、残りを振る。 66 − 40 = 26点。全部特防に入れて、特殊アタッカーの攻撃も1発多く耐えられるようにする。最終形は「HP/防御は下限まで、特防+26、素早さ0」。
全部の数字に根拠がある——「Xを耐えるため」という一文に紐づいていない点は1点もない。
あなたの番(faded——キーとなるステップを自分で埋める):
今度は ウォッシュロトム。おいかぜ 下で最速基準の相手を1だけ上回れれば十分で、残りは全部特攻に回す。問い:ステップ2で「ちょうど1だけ速い」には何点必要か?ステップ1で絶対に耐えなければいけない攻撃はあるか?この2つを埋めれば、ステップ3の残り点数は自動で決まる。
中級 When / Decision:どのステップを優先するか
if-then で読もう:
- もしこのポケモンが主力の受け枠/クッションなら → ステップ1の下限を「最もよく受ける技を耐える」に設定し、まずそこを満たす。
- もし素早さ争いが必要なアタッカー(先制で技を当てる/コントロールする枠)なら → ステップ2で先に素早さのラインを確保する。1だけ上でも取る。その後で出力を振り分ける。
- もし トリックルーム 下で動かすか、味方の技でリズムを作りたいなら → ステップ2を逆にする:素早さ0、もしくは意図的に遅くする。
- もし3ステップを終えて端数が残ったら(よくあるのは2点)→ ダメージ段階か耐久段階をひとつ超えられるステータスに全部入れる。バラまかない。
中級/上級 Exceptions:シンプルなルールが崩れる場面
- ダブルスの ×0.75 全体技補正。 耐える技が じしん や いわなだれ などの全体技なら、単体へのダメージは4分の3になる。つまり防御の下限はシングルの計算より少ない点数でいい。ただし じしん は自分の味方も巻き込む——耐久計算に熱中して味方を吹き飛ばすことを忘れないこと。
- Megaで種族値が変わる。 ポケモンが メガストーン を持ち、トレーナーの ゼンブイリング でMega進化が発動する——進化後は種族値も特性も別物になる。配分は進化後の素早さと耐久をベースに組む。元の形で計算しない。1チームにMegaは1体だけ。
- 状態異常は弱体化済み。 「麻痺で相手が動かない」前提で下限を組んではいけない——Championsでは完全麻痺の確率が25%から 12.5% に削られている(素早さ半減はそのまま)。眠りは最大3ターン、凍りは毎ターン25%の回復確率+3ターン上限。これらは「不安定なおまけ」として扱い、下限の計算に組み込まない。
- ダメージは確率であって定数じゃない。 1発の技には等確率で16段階の乱数がある(85%〜100%)。「確定耐え」とは最高乱数でも落ちないこと。「確定1発」とは最低乱数でも倒せること。12/16というラインは「高確率」であって「確定」じゃない——自分の下限がどちらを必要としているか把握しておこう。
中級/上級 Mistake-Autopsy:よくある典型的なミス
初心者がやること: SVの252/252/4努力値をそのまま貼り付けて、「余った分」を適当に1か所に積んで丸める。
なぜ間違いか: Championsは252システムじゃない——66点上限、1ステータス最大32。252/252/4は換算すると 32/32/2 くらいに相当し、数字をそのままコピーしてもオーバーフローするかカットされるだけで、結局ちゃんと振ったことにならない。さらに問題なのは「余りを適当に積む」癖:4点くらいどこに入れても同じだと思っているが、その点数が「あと1乱数耐えられる」「素早さ1だけ上回れる」を分けることがある。
直し方: 常に66点のプールから考え直し、3ステップで振る。端数はゴミじゃない——特定の段階を超えるための最後のピースだ。BadgeCoachで確認して、13/16が16/16になるかチェックしよう。
中級 Predict → Reveal:途中チェック(考えてから開く)
状況: モロバレル の下限を組んでいる。耐える技はダブルスの じしん(全体技)で、単体技じゃない。シングルのダメージ計算で数字を出して、防御に40点フルで入れた。
問い: 過剰投資か、過小投資か?余った点はどこに行くべきだったか?
<details> <summary>答えを見る</summary>過剰投資。 ダブルスの全体技は単体へのダメージが ×0.75 なので、モロバレル が実際に受けるダメージはフル火力で計算した数値より低い——「最高乱数でも落ちない」状態にするのに40点は要らない。余分に入れた点は無駄で、特防に回してもう1発特殊を耐えるか、そもそも別の用途に取っておくべきだった。結論: 下限計算では必ずダブルスの ×0.75 補正を掛けること。忘れると系統的に防御を過剰に積み続けることになる。
</details>上級 Now-Do-This:自分のパーティで練習する
BadgeCoach計算機(能力ポイント アロケーター)を開いて、実際に使っているポケモンを1体選んで、3ステップを厳密に踏む——各ステップで数字を書き残すこと:
- 下限: 実際の対戦相手の技を1つ選ぶ(全体技なら ×0.75 を適用)。リバースエンジニアリング機能で「最高乱数で耐える」または「最低乱数で倒せる」に必要な点数を出す。その数字を記録。
- 素早さ: 1段階上を取るか、捨てるか、意図的に遅くするかを決める。上を取るなら、基準相手の1つ上に座るのに必要な点数をリバースエンジニアリングで出す。その数字を記録。
- 残り: 66から最初の2つを引いて、端数を段階を超えられるステータスに正確に入れる——入れ終わったらBadgeCoachで再確認して、狙っていた段階(例:13/16→16/16)が本当に超えられているか確かめる。
終わったら、以前パクっていた配分と並べてみよう。差が出た1点1点が、元の作者が優先していたもの——そしてあなたがこれまで読めていなかったものだ。