基礎 — Hook:選出前からもう負けている
ダブルの ランクバトル には、多くのプレイヤーが意識せず流してしまう瞬間がある——選出画面 だ。お互いが相手の6匹を全部確認してから、4匹を選んで場に出す。「どうやって自分を崩してくるんだろう」と相手の6匹を睨んでいるその瞬間、向こうもまったく同じことを考えながらこっちの6匹を見ている。
このレッスンが鍛えるのはその判断だ。相手があなたのパーティを見たとき、何をしようとしているか即座に読まれるか——そして、読まれる前にその読みを逆手に取れるか。 コピーパーティの本当の問題は数値が間違っていることじゃない。自分でも6匹が集まって何をしたいのかわかっていないから、相手の方が先に正しい選出をしてしまうことだ。
基礎 — Core:一文ゲームプラン=誰が開幕、誰が詰め、誰が保険
「どれが一番強いか」から入るな。本当に使いたいポケモンを1匹選んで、一文で言い切れる仕事を与えろ。ダブルパーティに必要な仕事は3種類だけだ:
- 開幕(disruption):まずテンポを奪う。いかく で攻撃を下げる、ねこだまし で1ターン潰す、キノコのほうし で≤3ターン眠らせる(Championsでは弱体化済み、眠りは最大3ターム)。
- 詰め(win condition):実際にダメージを出してKOを取る役。
- 保険(pivot/safety):交代・回復・まもる の択読み——詰め役を安全に着地させるすべてのこと。
この3つをつなげばゲームプランになる。例:「ガオガエン が いかく + ねこだまし で開幕 → ガブリアス が じしん で詰め → モロバレル が キノコのほうし で相手の高速アタッカーを保険で止める。」以降の構築の選択はすべてこの一文を通して判断する。
中級 — Worked → Faded:一文から構築全体を導き出す
実演済み。 軸は ガブリアス、仕事は「じしん 全体技で一掃して詰める」。一文プラン:Incineroar が攻撃を下げて開幕、Garchomp が地震で詰める。 この一文が3つの決定を強制する:
- じしん は全体技で、ダブルでは自分の隣のポケモンにも当たり、ダメージは ×0.75。だから味方は全員、地面技が無効か、地震ターンに ねこだまし か まもる で能動的に避ける必要がある。ガオガエン(炎/悪)は地面弱点(炎 ×2、悪 ×1 → 合計 ×2)なので地震を受け切れない。正しい立ち回りは:1ターン目は ねこだまし で相手を止め(このターン Garchomp はまだ地震を撃たない)、Garchomp が地震を撃つターンは まもる で避ける。モロバレル(草/毒)の地面耐性は等倍(草 ×0.5 × 毒 ×2 = ×1)——無効ではないので、こちらも地震ターンは まもる のタイミング管理が必要だ。その分の価値は地震を撃たないターンの キノコのほうし コントロールと いかりのこな ヘイト引きにあり、Garchomp が安全に詰められるよう守る。
- Garchomp が安全に詰めるには物理的な圧力が怖い。いかく で相手の攻撃を1段階下げ、相手の物理詰め役の火力を削る。開幕役として別のポケモンではなく ガオガエン を選ぶのは、プランが必然的に導いた結論だ。
- 持ち物:Garchomp は詰め役として素早くKOを取る必要があるから、いのちのたま(火力上昇)か こだわりスカーフ(素早さ確保)はどちらも「詰め」という言葉に直結する。たべのこし は「粘る」ための持ち物で、この一文には登場しない——だから採用しない。
すべての選択が「自分のプランを前に進めるか?」に答えられる。
あなたの番(Faded)。 今度は軸を モロバレル に変え、仕事を「キノコのほうし でフィールドをコントロールし、いかりのこな でヘイトを引いて詰め役を守る」に設定する。自分で続きを埋めてみろ:
- 詰め役はどんタイプであるべきか?(ヒント:Amoonguss が引き付ける間、誰が火力を出す?)
- KOレースをせずにコントロールに徹するなら、持ち物は たべのこし/オボンのみ か いのちのたま か——なぜそちらか?
- 完全な一文プランを書け。
中級 — When/Decision:一文を書くために立ち止まるべきとき
if–then チェックとして使え:
- もし4つ目の技を選ぼうとしていたり、2つの持ち物で迷っているなら、まず「この言葉は自分の一文プランに入っているか?」と問え——プランにない機能はたいてい雑念だ。
- もしそのポケモンが開幕・詰め・保険のどれかを言い切れないなら、まだ組むな——仕事がまだ決まっていない。
- もし同じ仕事を取り合っているポケモンが2匹いるなら(詰め役が2枚いて開幕が誰もいない)、1匹削って足りない役に替えろ。
- もし選出画面 で相手に即座に読まれるプランになっているなら、問え:第二の仕掛けはあるか(たとえば表向きは Garchomp 詰めに見えて、実は Amoonguss の キノコのほうし を狙っている)。方向性があってはじめて騙せる。
中級/上級 — Exceptions:ルールが崩れる場面
「1匹1仕事」は土台だが、いくつかの名前付きケースでは緩める:
- メガシンカ は持ち物を固定する。 メガポケモンは対応する メガストーン を必ず持たせる必要があり、パーティ全体で ゼンブイリング は1個だけ(1チーム1個)。「仕事で持ち物を決める」というルールは、メガ枠では完全に封じられている——持ち物欄はギミックが決定し、あなたの一文ではない。まずメガ枠を確定させ、残り5匹のプランを書け。
- 勝利条件2枚は合法だ。 上位のパーティは詰め役AとBを両方採用し、相手に片方しか対応させない構造にすることが多い。これは一文ルールに違反しない——文が「Aを対応されたらBに切る」になるだけで、むしろ方向性はより明確になる。
- 能力ポイント は有限だ。 1匹あたり合計66点、1項目上限32、IVは31固定、Lv 50。プランで要求する機能は最終的にこの66点に収める必要がある——速くて硬くて火力も出る、は入らない。プランの本当の価値はどの項目を最初に諦めるかを決めてくれることにある。
中級/上級 — Mistake-Autopsy:初心者がやりがちな典型的なミス
現場: 初心者が ガブリアス を選び、「ガオガエン も強い、モロバレル も強い、ドドゲザン もヤバそう」と考えた結果、全員が「自分で殴れる」アタッカーだらけになる。ランクマに持ち込むと:詰め役に開幕する奴が誰もおらず、相手の いかく 1枚 + ねこだまし でリズムを完全に崩され、詰め役が6匹いるのに誰も詰め切れない。
原因: 「全員強い」をゲームプランと勘違いしている。強さは仕事ではない——シナジーが仕事だ。詰め役6匹は開幕0枚・保険0枚と同義だ。
修正: 一文プランを書いた後、全員に開幕・詰め・保険のタグを貼れ。タグが全部「詰め」なら、即座に2匹削って いかく 開幕枠と まもる/交代の保険枠に替えろ。機能するダブルパーティは通常「詰め1〜2 + 開幕1〜2 + 保険」であり、carry6匹ではない。
中級 — Predict-then-Reveal:読んでから答えを見ろ
Q: プランは「ガブリアス が地震で詰める」。味方に ガオガエン と モロバレル がいて、さらに ドリュウズ(鋼/地面、物理詰め役)を火力補強に加えたい。正しい判断か?
5秒考えてから続きを読め。
A:間違い——しかも教科書通りの間違いだ。 問題は2つ:①ダブルの じしん は味方にも ×0.75 で当たるが、Excadrill は鋼/地面——地面技は鋼に ×2、地面に ×1 なので、Excadrill は自分の地震で ×2 の抜群ダメージを受ける。このプランで最悪の相棒だ。② Garchomp という詰め役がすでにいる状態で Excadrill を加えるのは2枚目のcarryだが、開幕が誰もいないままだ。Mistake-Autopsy の通り、足りているのは刃ではなく いかく/ねこだまし 系の仕事だ。飛行タイプか特性 Levitate の詰め役(地面無効)に替えるか、素直に開幕枠を埋めろ。
上級 — Now-Do-This:自分のパーティで実践しろ
BadgeCoach チームビルダー()を開いて、以下の意図的な練習をやれ——「なんとなく試す」じゃダメだ:
- 軸を確定させろ。 一番使いたいポケモンを入れて、メモ欄に一文の仕事を書け(「開幕・詰め・保険」のどれかの言葉で始めること)。
- チームプランを書け。 「X が開幕 → Y が詰め → Z が保険」の形式で埋め、詰め役がどれかを明示しろ。
- タグ監査を走らせろ。 全員に開幕・詰め・保険のタグを貼れ。「詰め1〜2 + 開幕1〜2 + 保険」になっているか? 詰め役が ≥3 なら上の問いの数になるまで削れ。
- 全体技の安全チェックをしろ。 プランに じしん などの全体技があるなら、全味方が無効(飛行タイプまたは特性 Levitate)か、そのターンに ねこだまし か まもる で回避できる段取りになっているかを確認しろ。
- 隠し線を残せ。 「相手が主詰め役を狙ってきたら、___ に切る」と1行メモしろ。それが 選出画面 で逆に騙すための元手だ。
終わったとき、自分で読み解けるパーティが手元にある。完璧じゃなくていい——でも毎試合、プランのどのステップが崩れてどの1匹を直すべきかを教えてくれる。その積み重ねは、6枠コピーより圧倒的に速く伸びる。