基礎 あなたが詰まっている判断
試合開始、プレビュー画面で6対6の確認。2体の初手を選んでフィールドに送り出し、コマンド入力の番が来る——1ターン目、試合の中で最も情報が少ないターンだ。初心者の指は本能的に最大火力の技を押しにいく。このレッスンで鍛えるのはまさにその瞬間の判断:このターン、どちらかが まもる を使うべきか、使うなら誰か。 正解すれば1ターン分の情報をタダで手に入れる。外せばポケモン1体の行動を無駄にするか、相手に陣形を崩される。ダブルバトルではこの判断を1試合に十数回行う。先にきっちり習得しておこう。
基礎 最小限の正しいモデル
一言だけ頭に刻め:まもる はターンを買う技であって、逃げる技じゃない。 本当の役割は3つだ:
- 偵察——ダブルで最大の未知は「今ターン相手はどちらを狙っているか」だ。片方を守って、もう片方が何を食らうか見る。次のターンに情報が増える。フィールド上で最も安いインテリジェンスだ。
- 脅威の封殺——相手に今にも動き出す大きな脅威がいる。そのターン守り抜いて、パートナーが同じターンにそれを処理する。自分は生き残り、脅威は消える。
- パートナーへのクリーンターン確保——今ターン自分に有効な技がない。中途半端なダメージを出すくらいなら まもる でパートナーに集中させる。
初心者は「瀕死になったら凌ぐ」という使い方しか覚えていない。それは4番目の用法であり、最も弱い使い方だ。
中級 一緒に計算する → 次はあなたが計算する
完全な計算例。 あなたの初手は モロバレル + ガブリアス、相手の初手は ガオガエン + ランドロス。ガオガエン は いかく で登場し、あなたの両アタッカーの攻撃が1段階下がる。相手の ランドロス はあなたの ガブリアス より少し遅い(両者Lv50、ランドロス は素早さに振っていない)——そして じしん を持っている。ダブルバトルでじしんは全体技であり、×0.75の範囲補正はかかるがあなたの2体とそのパートナーに同時にヒットする。
このターンをどう読む?ランドロス が じしん を選択した場合、×0.75補正後でもあなたの2体に同時に刺さる——そして ガブリアス はあなたの構築の核、攻撃前に削られるのが最も困る1体だ。だから:ガブリアス が まもる、モロバレル が通常行動——たとえば キノコのほうし で ランドロス を眠らせる。結果:じしんは ガブリアス の守りで無効化、モロバレル の眠りが次ターンも継続し(Championsでは眠りは最大3ターンであることに注意)、ダメージゼロで相手の行動を1つ消す。これが「核を守ってパートナーが能動的に動く」定石コンボだ。
素早さ順に注意:この読みが成立するのは、ガブリアス が じしん より先に守りを張れると確認できている場合だけだ。低速ポケモンが まもる を使っても問題はない(まもる は素早さに関係なく、そのターン必ず先に発動する)——ただし「もう片方が先手を取って攻撃できるか」の判断には素早さラインが必要だ。
次はあなたが計算する。 今度は逆のパターン:あなたの初手は サーフゴー + ハバタクカミ、相手は明らかに トリックルーム(素早さ逆転)を狙っている低速の発動枠を見せている。1ターン目、どちらが まもる を使い、どちらが相手の トリックルーム を妨害すべきか?答えを考えてから、下の「予想→答え合わせ」セクションで確認しよう。
中級 使いどころ:if-X-then-Y
試合中にそのまま使えるかたちに圧縮しておく:
- もし相手があなたの2体を同時に巻き込む全体技(じしん/ねっぷう)を持っているなら、その場合は最も脆いか最も重要な1体を守らせ、もう1体で動く。
- もし今ターン自分のポケモンに局面を変えられる技がないなら、その場合は無駄な技を打つより まもる でパートナーにクリーンターンを渡す。
- もしパートナーが次ターンにKOできるが今ターン先に倒される脅威がいるなら、その場合は まもる でパートナーの動くターンまで凌ぐ。
- もし相手が何をしようとしているか全く読めない場合(特に1ターン目)、その場合は まもる で情報ターンにして、もう1体は安全な行動を取る。
初手選択はこの読みのために存在する。6体の中から2体を選ぶ際に答える問いはひとつ:「この2体の組み合わせで、1ターン目に何ができるか?」 アタッカー1体+サポート1体が最も安定した初心者の骨格であり、サポートに まもる を持たせることで最大の対応幅が生まれる。
中級/上級 このシンプルなルールが崩れる場面
- 連続使用は失敗する。 まもる を連続で使うと2回目以降の成功率が急落する(約1/3、次いで1/9……)。相手はあなたが守った回数を数えている。毎ターン守る癖をつけるな——相手は守れないターンを見計らって、最も痛い場所にヒットを叩き込んでくる。
- まもる はフィールド効果や間接ダメージを防がない。 守っていても、天候・毒・やけどのスリップダメージはそのまま入り、まきびし などの接触時ダメージも受ける。防げるのは「そのターンに直接向けられた技」だけだ。
- ターゲットされているパートナーは救えない。 自分が守った場合、相手は両方のアタッカーをパートナーに集中させて処理できる。守る前に考えろ:今守るべきなのは本当に自分か?守りが必要なのはパートナーの方で、自分ではない場合も多い。
- 守り破りの技・特性が存在する。 フェイント は守りを直接突き破り、ふかしのこぶし 持ちは守りを無視してヒットできる。相手に守り破り手段があると読んだ時点で「まもる さえ使えば安全」という前提は見直すこと。
中級/上級 典型的なミスの解剖
ミスの場面: ガブリアス が瀕死圏内に入り、初心者は本能的に まもる で1ターン凌ごうとする。凌いだ、それで?次のターンもHPは赤く、相手は別の技でKOしてくる。死を1ターン遅らせただけで、相手にフリーのターンを1回プレゼントした。これが まもる を脱出カプセルとして使う間違いだ。
修正: 守る前にひとつだけ問え——「このターンを買って、何に使うのか?」 答えが「パートナーが今ターン脅威をKOする」「相手の確定全体技を空振りさせる」「パートナーが展開を完成させる」なら守れ。答えが「1ターン後に死ぬだけ」なら守るな——その行動を本当に局面を変えられる何か(交代・先制攻撃・回復)に使え。ターンを買うのは、使う計画がある時だけ正解になる。
中級 予想→答え合わせ
上の「次はあなたが計算する」に戻ろう:サーフゴー + ハバタクカミ が低速の トリックルーム 発動枠と対面している。1ターン目の動きは?
まず自分で答えを出してから下を読め。
<details>答え合わせ: ハバタクカミ——あなたの高速アタッカーで、トリックルーム が成立した瞬間に最速から最遅に転落して最も損をする1体——が まもる で保険をかけつつ情報ターンにする。一方 サーフゴー は全力で発動枠を妨害する:直接攻撃する、プレッシャーで場から下ろす、あるいは技で展開を崩す。核心的な考え方:トリックルーム が成立した瞬間、素早さ逆転で最も損をする高速アタッカーこそが安全ターンを必要としている。もう1体はその発動枠を能動的に潰しにいくべきであり、2体で受け身になっていてはいけない。 「2体とも守って凌ぐ」が答えだったなら——「連続使用は失敗する」を読み直せ。次のターン相手は トリックルーム をきれいに成立させてくる。
</details>上級 今すぐやること
Coachツールを開いて自分のパーティを持ち込み、適当にランクマを回すのではなく意図的な練習セッションを行う:
- 計画なしの初手は選ばない。 初手を確定させる前に、自分に向かってひとつ完全な文を言う:「1ターン目、___が まもる を使って、___が___をする。」最後まで言えなければ初手を選び直す。
- 守る前に必ず「使い道」を言語化する。 「このターンを守って、パートナーがあの ガオガエン をKOする」は合格。「とりあえず凌ぐ」は不合格——そのターンは押すな。
- 守りを我慢する練習をする。 本能的に まもる を押したい場面で、実際には攻撃か交代が正解という状況を見つけ、あえて守りを使わないで結果を見る。「連続使用は失敗する」を体に染み込ませる。
- 試合後に3つの数字を数える: 今試合で まもる を何回使ったか?そのうち、押した時点で言った計画を実際に実行できた回数は?守るべきだったのに守らず、全体技で2体同時に被弾したターンはあったか?この3つの数字は勝敗よりも正直に まもる の使い方を教えてくれる。