効果
よびみず には二つの働きがある。持ち主が水タイプの技を完全に無効化する(ダメージ0)こと、そして水技を吸収するたびに特攻が1段階上昇すること。
特攻+1の実際の重さ。 トリトドンを例に取ると、種族値特攻92、Lv50で能力ポイント未投資なら実数値は約126。1回吸収すると約189に跳ね上がる——わるだくみ半分相当の上昇量だ。この189特攻から放つだいちのちからは、ダブルでよく見る物理アタッカーの多くを確定圏または交換強制圏に叩き込む。相手は水技を撃って何も削れなかった上に、こちらに攻撃強化状態をプレゼントしてしまう。この非対称性こそが強さの本質だ。
ダブルではよびみずがリダイレクトも兼ねる。 相手がどこに向けて撃った単体水技でも、すべて持ち主に引き寄せられる。パートナーへの攻撃をコストゼロで防ぐ受動的な盾——原理はこのゆびとまれやいかりのこなと同じだが、行動を消費しない。範囲水技(なみのり、だくりゅう)の場合:ダブルでは範囲技の威力がそもそも×0.75。その中で引水持ちに当たった分は丸ごと吸収される。相手がなみのりを全体に撃っても、実質的に片側1体に×0.75の打点を与えただけ——コスパが壊滅的に悪い。
シングルでは、よびみずは攻撃的なポケモンにとってちょすいの完全上位互換だ。HP回復には上限があるが、即座に火力に変換できる特攻上昇には上限がない。
採用するポケモン
トリトドン(みず/じめん) — 引水の代名詞的存在。高耐久、じこさいせいによる自己再生、じめんタイプによる電気無効。雨パが得意とする「かみなり+水技コンボ」を完全に封殺する。ダブルでは吸収した特攻上昇をだいちのちからで即座に回収するのが基本の動き。雨パの天敵筆頭候補と言っていい。
ドオー(どく/じめん) — よびみずにより本来の弱点である水技をカバーしつつ、じこさいせいと毒タイプの技範囲を確保。ダブルでの耐久は非常に高く、水技を1発吸収してそのまま特攻上昇で反撃する流れがスムーズに決まる。
マラカッチ(くさ) — くさタイプはもともと水技を半減するため、よびみずと組み合わさると水技では一切削れなくなる。エナジーボールと合わせることで、特攻上昇を攻撃に変換する意外性のある動きが可能。
自分のパーティに水技アタッカーがいる場合のパートナーとして。 こだわりメガネ持ちやペリッパーのぼうふう+水技を使う構築なら、隣に引水持ちを置くことで相手の対水技カバーを吸わせつつ、自分の水技は一方的に通すことができる。
使い方
シングルの場合: 相手が水技を撃ってくると読んで引水持ちに交代——特にこだわりメガネやこだわりスカーフで技を固定されている相手には積極的に刺したい。ダメージ0+特攻+1を得て、次のターンに強化された火力で反撃する。重要:特攻上昇は交代と同時に消える。 吸収後は可能な限り居座り、そのまま仕事を完遂してから引くのが正しい動きだ。
ダブルの標準的な立ち回り:
- 1ターン目:引水持ち+メインアタッカーを並べて出す。相手が単体水技を撃ってくる→吸収、引水持ち特攻+1。
- 2ターン目:引水持ちが強化されただいちのちから等を撃ち、メインアタッカーが同時に圧力をかけるか、相手が悪い交代を強いられる。
あめふらし雨パ(ペリッパー軸)に対しては、よびみず1枠を置くだけで相手の水技効率を約半分に削れる——単体水技は丸ごと吸収、範囲水技は実質1体への×0.75打点だけ。相手が対策ポケモンを投げてきたターンはまもるで受け流し、次のクリーンなターンに攻撃するのが安定する。
じしんの立ち位置問題: 自分のパーティがじしんを使う場合、ダブルでは引水持ちにも当たる。引水持ちがじめんタイプ・ひこうタイプ・ふゆう持ちかどうかを確認してから同時採用すること——タイミングが噛み合わないと痛い目を見る。
コツと戦術
よくあるミス:特攻上昇を持て余す。 水技を吸収したのに2ターンまもるしてから交代——上昇が消えて何も得ていない、という失敗が初心者に多い。特攻+1は交代で即リセット、これは絶対だ。正解は、吸収したターンか次のターンに強火力特殊技で即座に回収すること。居座るリスクを取ってでも打点を出す。攻撃強化を持ったまま受けに回るのは無駄をゴミ箱に捨てる行為だ。
明確なカウンター:くさ技。 トリトドンもドオーもくさ技4倍弱点を持つ。リーフストーム、エナジーボール、ギガドレイン——これらはよびみずが発動する前に持ち主を吹き飛ばす。相手が引水の配置を読んだ瞬間、即座にくさタイプに交代してくる。くさ技持ちの相手が見えたら、引水持ちのまもるタイミング・引くタイミングを事前に考えておくこと。
はたきおとすによる持久力の破壊。 引水持ちはたべのこしやオボンのみで長期戦を支えることが多い。道具を落とされると生存できるターン数が大幅に減り、フィールドの基点として機能しにくくなる。ダブルでの妨害手段として最も頻繁に使われる対策の一つだ。
よびみずvsちょすいの選択: 特殊技で上昇を回収する手段がなく、純粋に耐久を上げたいだけならちょすい(毎回¼HP回復)の方が安定する。特殊技を持ち、ダブルでリダイレクト役も兼ねるポケモンならよびみず一択だ——リダイレクト効果だけでも、わずかなHP回復より圧倒的に価値が高い。